遠近両用の大事な要素「加入度数」
前回のブログでは遠近両用には遠方度数・近方度数がある事をお話しました。
今回はその中で遠近両用を作る上で重要な数値「加入度数」についてお話をいたします。
*加入度数
遠近両用を作る際に2つの度数があります。
一つは遠くを見るための度数(遠方)。もう一つは近くを見るための度数です。
遠くを見るために必要な度数と、遠くが見える度数を基準に近くが見えるように補正し、
2つの度数を元に遠近両用を作製していきます。
この遠くと近くの度数の差を読んだものが「加入度数」です。
加入度数はレンズの品質カード等にはaddition(追加)の略で「Add」と記載されております。
*加入度数は年齢を追うごとに増える
個人差はありますが近くを見る力は一般的に40代から年々落ちてきます。
そうなると遠近両用メガネでいうと遠くを見るための度数は変わらなくても
加入度数に必要な度数は増えていくことになります。
遠近両用の眼鏡を購入してから数年で近くが見えづらくなることは充分想定できる範囲となります。
*加入度数が少ないうちに使用した方が良い(メリット)
年々手元を見るための度数、遠近両用の場合は加入度数の数値が大きくなっていくことは
先程、お話をしました。
遠近両用の加入度数は数値が大きくなればなるほどレンズの構造上、見え方に「クセ」が出やすくなります。
逆にいうと加入度数が少ないければ、そのクセもあまり出ない事になります。
そのクセとは「ゆれ・歪み」という症状です。
ゆれ・歪みにはいくつかの原因がありますが、まず最初に疑うのが加入度数の数値です。
加入度数が過度な処方の場合は勿論、目の状態に適正な場合であっても、ある程度の加入度数が入った遠近両用は
レンズの特性上、見えかたのクセが感じやすくなります。
加入度数が少ないうちに使い始める事でそのクセのある独特な見え方に違和感を覚える事なく使う事ができます。
Addの数値が+0.75や+1.00で遠近両用をスタートした方がお渡ししてからすぐに慣れて、使用しやすい方が多いです。
老眼の自覚症状が出てきた方は早めに遠近両用をご使用をお勧めします。
*最後に
加入度数を強め過ぎたり、レンズの設計が古いものだったり、レンズ加工の仕上げがよろしく無かったりとすると
使い勝手の悪い遠近両用になってしまいます。また遠近両用は作る側の力量にも関わってきます。
今は数十年前に比べて、レンズメーカーの企業努力によって
ゆれ・歪みが少なく、広範囲で見える遠近両用が発売をされております。
遠近両用を使い始めようかな?再度トライしてみようかなと考えていらっしゃる方は
当店には最新の遠近両用のテストレンズをご用意しておりますので遠近両用の見え方を
まずは体感をしてみてはいかがでしょうか?そして、使用するかしないかのご判断をいただけたらと思います。
ぜひ、お気軽にご相談ください。
それでは~
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